塗り替えが必要なのはなぜ?

日本の住宅は、耐用年数が約30年と言われています。
住宅のほとんどには内壁、外壁等に塗装が施されていますが、内壁は約7年、壁は約10年の耐久性と言われ、日々進化している現在の外壁塗装のものでさえ12~15年が限界と言われてます。
比較してみますと住宅と塗装の間では、耐用年数にひらきがあるのがわかります。
一度も住宅の塗装を替えないでいると、約10年後にはヒビ割れ・サビ・カビが発生し、放っておくと30年と言われる住宅耐用年数をも縮めることになります。そのため、住み替えずにお住まいを30年という期間を生活していくには、2~3回の塗り替えが必要になるのです。

住まいの赤信号!見てわかる塗装の劣化状況

木部や鉄部の部分は外壁と比べますと劣化の進行が早いです。3年に1度くらいの目安にご自身でこまめに塗るのも、お住まいの長持ちと費用削減に繋がります。

塗装に関するQ&A

「塗り替え」には入念な事前打ち合わせが必要です。
快適なお住まいを美しく塗装するには、施工店との充分な事前の打ち合わせが必要です。
そのためには、塗装の知識が多少なりとも必要になってきます。
塗り替えの前に知識を少しつけあとは塗装店に質問するのがベストです。
よくでる質問内容をご紹介いたします。塗装をお考えのお客様一度ご覧ください。

Q.サイディングのメンテナンスに関して教えて下さい

A・サイディングは塗装されていますから、塗膜の劣化が起こり再塗装が必要になります。その際、コーキングの補修が必須です。(接合部分や窓廻り)目安としてコーキングが、
・痩せてくる
・ひび割れが生じる
・裂ける
などの状態が見られる場合です。
補修の方法として
・増し打ち  既存コーキングを撤去せずに上から重ねる
・打ち替え  既存コーキングを撤去して、やり直す
の二つがあります。
「打ち替え」か「増し打ち」かは、現在の状態により判断しますが、既存のコーキングが裂けているような場合は[打ち替え]した方が良いでしょう。

Q.施工店の方に「シーラーで下塗りをする」といわれましたが、必要ですか?

A・必要です。塗り替えでは密着性を重視します。シーラーの役割は、
1.素材からアルカリ成分の溶出の抑制
2.上塗り塗料が素材に吸い込まれることの防止
3.密着性の向上です。
ちなみにシーラーとはふさぐものという意味の言葉が語源で、主に吸い込みのある素材に適用する下塗り材のことをさします。

Q.細かい亀裂がたくさんあり、きれいに直るのか心配です。

A・ご心配ありません。下地の細かいひび割れを補修する材料としてフィラーがあります。フィラーはうめるという意味の語源です。躯体の細かいひび割れを埋めたり、表層を平滑にする機能があります。

Q.壁にさわると白い粉がつきますが・・・・

A・これは、チョーキング現象です。熱、紫外線、風、雨などのために塗膜が劣化し、塗装表面が次第に粉状に消耗していく現象をいいます。ですが、すぐに悪影響を及ぼすわけではありません。

Q.外壁に長いひびが入っているのですが・・・・

A・これは、塗膜の割れです。塗膜に裂け目が出来る現象をいいます。下塗り塗膜または素地に達している深い割れをクラック、塗膜表面の浅い細かいひび割れをヘアーラックといいます。

Q.門扉(鉄部)の錆びがきになるのですが・・・・

A・ご心配いりません。ペーパー等でサビを除去した後、変性エポキシ樹脂系のサビ止め塗料を塗装します。サビ落としを十分にすることが後々のもちに大きな差となってでてきます。

Q.塗料は、厚く塗るほどいいのでしょうか?

A・一回に塗る量や厚さは、塗料の種類によって決められています。一度厚く塗ると、塗料のたれ、つやむらの発生、乾燥不良などの原因となり、塗膜性能の低下につながります。

Q.塗料は、よく薄めたほうがキレイに塗れるのでしょうか?

A・膜厚が不足し性能が発揮されません。また薄めすぎると、塗料がたれ易くなり仕上がりも悪くなります。各塗料の定められた規定に従った使い方が必要です。

塗装の耐用年数と状態把握

内壁と外壁とで耐用年数は違いますが、さらに細かく場所別、使用されている塗料によって耐用年数が異なってきます。塗り替えの時期になりますと必ず塗装面に予兆が現れます。色褪せから始まり、最終的には塗膜(ペンキ)が剥がれて下地が見えてしまう場合があります。塗膜が剥がれてしまうと、住宅自体が塗装で守られてない状態になります。すると外部からの影響を受け建物自体の劣化の進行に繋がりますので、お住まいの塗装の状態を把握しましょう。

●使用塗料の違いによる耐用年数

使用されている塗料の種類によって年数が異なります。場所によって(湿気がある場所等)変動はありますが、右図がおおよその目安になります。

●塗装の劣化が早いとされる場所

・直接日光がよくあたる場所(紫外線による色褪せ)
・湿度が高い場所(カビ・藻の発生)
・車の交通量が多い場所(排気ガス等による汚れ)

以上の場所は劣化の進行が早くなります。劣化の進行状況を把握することがお住まいの長持ちの秘訣です。